Loading...

TOPICS

お知らせ

  • 50年の水難教育結果を検証~岡崎は3人に1人が「ウイテマテ」を実践、全国は1割止まり

    2026.03.27


    CATEGORY:プレスリリース

    地域継続教育の効果と全国の構造的課題が明らかに

    株式会社岡崎竜城スイミングクラブの子会社である一般社団法人 パワーストローク(本社:愛知県岡崎市、代表取締役:大森久美)は、子どもたちの水難事故を未然に防ぐための対策検討を目的として、「水の事故防止に関する意識調査」を実施しました。

    第1回目は愛知県岡崎市内の複数の小学校に通う児童の保護者390名を対象に実施、同市は岡崎竜城スイミングクラブが50年にわたり水泳指導と水難予防教育を継続してきた地域であるため、長年の地域継続教育が子どもや保護者の判断にどの程度影響しているかを検証したうえで、同一設問により第二回目は全国1,000名を対象とする調査を実施し、比較分析を行いました。

    【1.子どもの行動理解――岡崎と全国の差】

    設問:「お子さまは『浮いて待て(ウイテマテ)』の行動を知っていますか」

    水難時の基本動作である「浮いて待て」だが、岡崎では継続教育により一定の定着が見られる一方、全国では実際に溺れたときに「浮いて待つ」行動を再現できる可能性がある子どもは、約1割にすぎない。

    半数以上は未認知であり、さらに3割は「知識はあるが実践経験がない」状態にあることがわかった。

     

    【2.反復訓練の有無が定着を左右】

    設問:「学校や地域で水難事故防止の授業や訓練(着衣泳・浮いて待て等)に参加したことがありますか」

    参加経験の合計では岡崎:54.2%に対し全国:26.5%と2倍の差があり、複数回参加に関しては岡崎:43.3%に対し全国:14.1%と約3倍の差が開いた。

    前項のウイテマテ実践率(37% vs 12.5%)との比例関係が見られ、単発ではなく反復訓練が行動定着に影響している可能性が示唆された。

     

    【3.前提知識の比較】

    設問:「海や川で溺れている人を泳いで助けるのは、プロの救助者でも非常に困難であることをご存知ですか?

    水難救助の難しさについての前提知識を問う質問では、岡崎ではほぼ92.9%、全国でも78.4%が危険を理解しており、高い認知状況がわかった。

     

    【4.親の行動選択の比較】

    設問:「もしお子さんが目の前で溺れていたらどう行動しますか」

    しかしながら、実際に子どもが目の前で溺れている事態に直面すると、岡崎では18.8%、全国では36.9%が飛び込み救助を試みるとの回答があった。

     

    【5.クロス集計が示す“知識と行動の断絶”】

    全国データ(N=1000)では、危険性を理解している層(78.4%)のうち、約8割が「すぐに飛び込む」と回答。危険な認識はあっても行動抑制には結びついていないという結果が確認された。

     

    【6.溺れる側=子ども本人の準備状況】

    さらに全国の学校での水泳教育の有無とウイテマテの実践状況の関連をクロス集計で調査したところ、以下の結果となった。

    水泳授業があっても、約半数の子どもが「浮いて待て」を知らず、水泳授業が「ない」と回答した家庭(337人)では、約6割が完全未認知の状況であった。

    尚、水泳授業の有無に関わらず、「知ってはいるが、実践練習はしていない」が3割を占めている。

    この層は、言葉は聞いたことがあるが実際に水に落ちたとき、着衣で浮くためのコツ、姿勢の取り方、力の抜き方、どれくらい待てるのかを身体感覚として理解していないため、溺水時の恐怖やパニックの中で「浮いて待て」を正しく実践できる可能性は極めて低くなることが予想される。

     

    【7.親子を重ねた構造】

    全国では「浮いて待て」の実践したことがない層が87.5%、親の危険理解度は78%であるものの、すぐに飛び込んで助けるとの回答は36.9%と、約9割の子どもは浮けないが、4割の親は危険を承知で飛び込むという構造が明らかになった。

     

    【結論】

    岡崎市の結果からは、正しい前提知識と反復訓練の重要性が示された一方、全国の結果からは「落ちた瞬間にどう行動するか」を軸とした親子双方の教育体系の再設計が求められることがわかった。

     

    【調査概要】

    【第一回:岡崎市調査】
    対象:岡崎市内小学校保護者390名
    期間:2025年10月~12月
    方法:アンケート

    【第二回:全国調査】
    対象:小学生保護者1,000名
    方法:インターネット調査
    実施時期:2025年12月末

    RECOMMEND